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天穹 1月号

「天穹」1月号が届いた。

1912天穹

毎年楽しみにしている植田莫先生の表紙絵は、今年は「お地蔵さん」。

天穹誌のいいところは色々あるが、この植田莫先生の表紙絵はすくなくとも第一級である。


穭田といふ象潟の陸の海  屋内修一

芭蕉の時代は海だった象潟も、今は穭田の陸の海となっている。時代の流れを描き切っている。
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内田康夫  浅見光彦シリーズ

先年惜しくも亡くなられた内田康夫氏の代表作、「浅見光彦」シリーズが遂に完結(?)したので、久しぶりに最後の2作を読んでみた。

学生時代から、もう30年も読んでいるが、以前は新刊が出るたび買っていたが、ここ10年くらいは作者が寡作になっていたこともあって忘れて(?)いたが、作者死去のニュースと、その後、絶筆を別の作者が書き継いで完成させたので、読んでみた。

まずは、
『遺譜 浅見光彦最後の事件』
 

作者はこの後も何作かは書くつもりだったようだが、その前に書いておいた「最後の作品」。
「永遠の33歳」の浅見が34歳となり、誕生日パーティーを、かつてのヒロインたちが集まって開催されるところから物語は始まる。
パーティーの仕掛け人は『高千穂伝説殺人事件』の本沢千恵子。そして『平家伝説殺人事件』の稲田佐和も思わせぶりな形で登場する。本作のヒロインは、千恵子と同じヴァイオリニストのアリシア。但し、物語の重要な鍵を握ってはいるが、珍しく浅見と恋仲になるわけではない。舞台は東京、軽井沢、丹波篠山、神戸と続き、なんとドイツとオーストリアにまで飛んでいる。
重厚なストーリーの、作者渾身の一作であるが、気になるのは、やはり浅見の結婚問題と、なぜ探偵稼業を止めることになったのか、その2つに何らかの回答が下されると思い読み進めていった。さて結果や如何に・・・。

★★★★★

浅見が登場して30年だそうである。いつの間にか私もとっくに浅見の歳を追い越してしまった。関係ないが、私が結婚したのはまさに浅見の年齢、33歳だった。


そして、
内田康夫  『孤道』
和久井清水 『孤道 完結編 金色の眠り』

 

毎日新聞の連載小説だったが、掲載中に作者が脳梗塞で倒れられて続行不能となり、完結編を公募した。当初は、内田康夫氏ご本人が最終選考を行う予定だったが残念ながら間に合わず他界され、残った人達で選考され、完結された作品。

はっきりしないのは、時系列的に『遺譜』の前なのか後なのか。浅見の年齢は出て来ないが、結婚している風でもない。そのあたりはぼやかしているようだ。但し、ヒロインに思いを寄せるのは浅見ではなく、浅見の後輩の新聞記者である。

作品の舞台は主に和歌山。特に海南市の藤白神社が重要な舞台となっている。
ここは今年5月に『天穹』の全国大会で吟行した場所であった。
そうと知っていれば、完結編も3月に刊行されていたことだし、行く前に読んでおくのだった。

物語は、この藤白神社ゆかりの人物が、大阪高槻の、今日では藤原鎌足が被葬者といわれている阿武山古墳の発掘に立ち会うなど歴史ロマンを感じさせる内田康夫らしい作品であった。
完結編も、最初はやはり文体の違いに違和感を持ったが、読みすすめるうちに気にならなくなった。
内田氏は、全体のプロットも、犯人も決めずに書き始める執筆スタイルであり、絶筆の時点で犯人は「不明」だったようだ。
もちろん完結編は内田氏が書いていれば違う犯人が提示されたのだと思うが、「これもありだな」と思わせるくらい、違和感なくストーリーが組み立てられていた。
談山神社の八講祭が出てきたところなど唸らされたし、牛馬童子の首が切られた謎についてもきちんと説明されていた。

★★★★☆

「旅情ミステリー」の名の通り、各地の観光名所が登場する、非常に映像化向き(特に2時間ドラマ)の作品であり、過去に繰り返し制作されてきたが、私の浅見のベストは沢村一樹だった。
内田康夫氏に風貌が似ているのが榎木孝明と沢村一樹。年齢的に、軽井沢のセンセ=内田康夫、陽一郎=榎木、光彦=沢村なら完璧と思っていたのだが、この3人の共演作は制作されなかった。残念。

屍人荘の殺人

ネタバレなし
屍人荘の殺人

原作のファンであり、映画化を待ち望んでいた作品。

ヒロイン役の浜辺美波は当たり役だった『君の膵臓をたべたい』以来、役に恵まれていなかったので、この作品の美人探偵役である剣崎比留子の役に期待していた。

大筋では原作に忠実であったが、ラストのトリックだけ改変してあり、原作のファンも楽しめたところはよかった。

肝心の浜辺美波の演技は、コメディタッチにしているところが成功とは言えず、台詞回しも何か妙な感じだった。
残念ながら「キミスイ」以来の当たり役とはならなかった。
ビジュアル的にはイメージ通りだっただけに惜しい。

神木隆之介は相変わらず上手いが、さすがに大学1年生役は年齢的に苦しい。

★★★☆☆

↑映画評

↓原作評


★★★★☆



舞台となる建物の見取り図入りの本格ミステリ、「クローズドサークル」モノではあるが、「吹雪の山荘」や「嵐の孤島」ではなく、かなり斬新な設定となっている。
そして美少女探偵が鮮やかに事件を解決するが、「クローズドサークル」となった謎は解明されずに次作に持ち越し、というシリーズ化を意識した構成ともなっている。

第2作

今村昌弘 『魔眼の匣の殺人』

こちらは「人為的なクローズドサークル」となるお話。
比留子と葉村譲のコンピが良い味を出している。これも映像化出来そうだが、「屍人荘」ほどの映像のインパクトはないから、どうか。

「大きな謎」は更に謎が謎を呼んでいる。次回作が待たれる。

★★★☆☆

終わりよければ

「天穹」有志のメンバーのメール句会の結果が届いた。

点盛りは久々の単独トップ。昨年11月以来だった。

これで今年の句会はすべて終了。最後に気持ちよく終われた。

来年の目標は、結社賞である「天穹賞」での入賞。3月の締切まで、真剣に取り組もう。

天空会例会

今日は天空会例会だった。

なんと「天」をいただいたのだが、前回が9月だったので、私としてはあり得ないほどの(?)ハイペースである。

「天」をいただいた句もそうだったが、詠み込みのお題が出されており、今回は「吊革」だった。
指導者である佐々木建成前主宰は今日の句会に「吊革」の句を集めて来られて、お披露目して下さった。中には『プレバト!』の句も。

実は私も過去に、ちょうど冬のこの時期に吊革の句を作っていて、「天穹」平成29年3月号では前主宰の花丸と選評をいただいていたのだった。

吊革に並びて眠る師走かな

句会場にその時の「天穹」を持っていけばよかった!

月例吟行会

12月の月例吟行会は、幹事が我々「天空会」であり、じっくりと吟行も出来ずに句会場に向かった。

吟行地は、両国。
1912回向院1 1912回向院2
「回向院」と、
1912吉良邸跡 1912吉良像
その近くの「吉良上野介邸跡(本所松坂町公園)」。

吉良邸跡は、ちょうど討入りの日(新暦だが)が近く、周囲で「元禄市」が開催されていて、なかなかの盛況であった。
衣料品や食料品、ちゃんこ鍋などは見当たったが、有名な国技館の焼き鳥も出ていたとのこと。気づかなかった!

句会は、それぞれ役割分担があり、私は飲み物の用意、清記(代表清記でやっている)、点盛りなどを担当した。
滞りなく句会は終了し、一安心。
決して作句に手を抜いたわけではなかったが、危うく無声となるところだった。

成田句会

今日は成田句会だった。参加者も句の数も増え、レベルも上がってきた。
同人は少ない句会だが、最近は同人の私もあまり点が入らなくなってきた。

でも今日は、指導者の「人」に選んでいただけた。

それから、この句会の楽しみはほぼ毎回、お土産をいただけることである。

1912成田柚子

今日は柚子と柚子ジャム。
驚くなかれなんと別々の方からの差入れである。

柚湯にて足らぬ一句を絞り出す

「柚子」は無論秋季。
新年の季語で「柚子飾る」というのがあるが、これはなかなか使いにくそうだ。

赤坂句会

赤坂句会、今日のお料理はお鍋。

1912赤坂

しゃぶしゃぶから始まり、途中寄せ鍋風になり、最後はうどん。季語でいうなら「饂飩すき」が近いか。
芯から温まった。

百歳の福田龍青先生も健啖ぶりを見せてくれた。


句会終了後、新宿まで足を伸ばして末廣亭で落語。

1912末広亭

今まで気が付かなかったが、赤坂見附から丸ノ内線で新宿三丁目で降りれば、地下鉄出口のすぐ近くで、とても行きやすかった。
帰りも都営新宿線が使えるので楽。演者を選んでまた来よう。

トリは春風亭一之輔で、この日の演目は「鼠穴」だった。

雫井脩介 『犯人に告ぐ』シリーズ

   

映画化もされた『犯人に告ぐ』シリーズの3作目が刊行されたので読んでみた。

主人公の巻島文彦は既に孫もいる初老の刑事だが、「ヤングマン」のあだ名を持つ長髪の男で、映画版では豊川悦司が演じたが、イメージは西城秀樹と思われる。



この3作目は、主人公は巻島というよりも、2作目で巻島と対峙した誘拐犯グループのリーダー・淡野であり、主に淡野の視点から事件が語られる。そして、淡野のボスである「オーナー」も姿を現す。

横浜を中心に実在の地名が出てくるのは前作と同じだが、今作は鎌倉も舞台の一つとなる。

今作は、巻島が「犯人に告ぐ」とメッセージを語るのは地上波ではなくネットテレビである。
そして、淡野はネットTVの双方向の特性を生かした詐欺を仕掛けて行く。

結末で物語は一旦集結し、大きな転換点を迎えるが、「大きな謎」はまだ残っており、続編が待たれる。

★★★★★秀逸なピカレスクロマン。

天穹勉強会

今日は「天穹」の勉強会である「はばたきの会」に参加した。

本日のテーマは、鑑賞。

「俳句」11月号を参加者各自が読み込んで、評を各自で発表し、1月号の「合評鼎談」と比較をするという趣向である。
初めての試みであるが、なかなか面白かった。1月号が楽しみである。


午後からだったので、午前中は皇居へ大嘗宮の一般公開を見に行った。

1911東京駅
東京駅からの銀杏の紅葉が見頃だった。

1911坂下門
普段は入れない坂下門が入口。なかなかの人出。

1911乾通り
知らずに来たが今日から乾通りの紅葉の一般公開も始まっていた。乾通り→大嘗宮と両方見られるようでったので欲張って両方見ることに。

1911松の廊下跡
一年前、「天穹」の吟行会で来たときにも見事だった「松の廊下」跡近辺の石蕗の群生。

吉良憎し今一面の石蕗の花

1911大嘗宮
入口で並んで、ここまで辿り着くまで45分。遠かったし、混んでもいたが、よく見ることが出来た。
ネットニュースによると今日は7万人あまりの人が訪れたそうである。

1911帰り花
大嘗宮がやっと見えてきた、というあたりのところに冬桜。

大嘗宮へ人波遥か冬桜
プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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