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昼寝

一番の娯楽は夢や三尺寝

最近、最も素晴らし娯楽は「夢を見ること」なのではないかと思うようになった。何といっても全くコストがかからない。

例えば、読書でいえば、私の家から徒歩10分ほどのところに市立図書館の分館があり、本館から(あるいは県立図書館から)の取り寄せを考えれば、個人句集以外はほぼ何でも揃うが、読むためには「時間」というコストを払わなければならない。村上春樹の、あるいはドストエフスキーの長編を読む時間を句作に当てれば何十句モノにできるか。

「美食」も趣味(?)の一つであったが、食べに行けば金銭を(あるいは時間も)消費し、食材を厳選して自作する場合は金銭と時間のコストが逆転するだけであり、また、場合によっては「健康被害」という大きなコストを強いられる場合もある。

「健康」ということであれば、このご時世「運動」が考えられるが、スポーツクラブに高い金をかけるのは論外としても、散歩やジョギングは時間コストを考慮に入れても「句作のための吟行を兼ねて」と考えれば選択肢としては悪くない。(句作に関しては少なくとも時間を惜しむ考えはない)
そう思って、一時は熱心に散歩やジョギングもしてきたが、自宅をスタート地点としたら、既にコースと季節は味わい尽くして、新味に欠けるようになってしまった。(荒天時に出かければまた別だろうが、それを試す気はない)

色々考えると、「睡眠」という生活に欠くべからざる時間の範囲で楽しめて、もちろん一銭もかからない「夢を見る」ということは、娯楽としての「王様」なのではないか。
もちろん、「楽しめる夢」を見られるか否かは寝てみなければわからない、また悪夢を見るというリスクは常につきまとうが、ここ最近(気づいたのは半月ほど前から)、「一炊の夢」ほどではないが、かなり高確率で楽しい夢を見ることが出来ている。
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福永法弘 『夢に見れば死もなつかしや 小説・木歩と声風』



薄幸の俳人・富田木歩と、彼を世に送り出した新井声風の伝記的小説。
二人の出会いから、関東大震災での別れまでが描かれている。
概ね事実に即したフィクションである。

足が不自由で学校に行けず、貧しさから姉妹は次々苦界に身を沈め、弟妹は結核で命を喪い、本人も同じ病に冒され、最期は震災による火災から逃げ切れずに死んだ、、、生前の木歩を一心に支え、生前もそうだったように、死後も彼の業績を世に送り続けた声風、、、とまあ、これまで知っていた通りの内容であったが、もちろんそれだけではない。

後半生(といっても死ぬまでの数年間)は、姉の「旦那」の庇護のもと、貸本屋など営んで安定した生活を営むことが出来たようだ。
本書では、その機会を得る一端に声風が絡んでいるようにも書かれているが、実際はどうだったのだろう。

木歩は生涯何度も転居しているが、その殆どが向島界隈であり、姉妹もそうだが、周囲に色街関係者が多かった。そのあたりの風俗も丹念に描き込まれている。一概に「苦界」といっても、姉妹は吉原に行ったわけではなく、向島近辺のいくつかの色街で、芸妓とも娼妓ともはっきり区別のつかない「仕事」をしていたようだ。三味線などの芸があれば体を売る仕事ばかりではなくなる。そんな中で長姉と次姉は「旦那」を見つけて妾として囲われる。それなりの幸せを見つけるのである。

原石鼎、臼田亜浪、渡辺水巴ら「師」を含めた俳人たちとの交流録については、著者が俳人であることもあり、ほぼ事実が書かれていると思われる。

そして声風。彼の存在は、本書の掉尾近くの一文で全てが語られている。
「俳人新井声風の名は、境涯俳人富田木歩を世に知らしめた功績に於いてのみ後世に残るのである」

夏の風邪

夏風邪をひいてしまった。熱はないが、咳が出る。このところの寒暖の差でやられたのだと思う。

これで熱があったらPCR検査だろうが、うつされたという自覚はもちろんない。
ここ2週間ほど、家と会社の往復の他は、スーパーへの買い物と、実家で両親に会ったくらいである。
もちろん外出中はずっとマスクである。
昨日は人間ドックだったので、ここが一番怪しいが、昨日の今日ということはないだろう。

今日はテレワークだったのでよかったが、明日会社であまりゴホゴホやるようであれば早引きしたほうが良いかもしれない。

咳一つでどきりと夏の風邪怖し

小川軽舟 『朝晩』



冷奴電気が高くなりにけり

単身赴任中の作者、夏になれば冷房を使うため電気代が高くなる、私もそうだがこういうことは奥様任せだったのだろう。実感の一句。

一回表アルプス席西日まともなり

18時試合開始のプロ野球と読めなくもないが、「アルプス席」と言えばやはり高校野球。
昔は高校野球の試合時間は2時間程度と短かったが、最近は長くなり第4試合のプレイボールが17時頃になってしまうことはよくある。作者が大の高校野球ファン、かどうかは存じ上げないが、例えば朝から銀傘の下に陣取って、第4試合、やっとお目当ての強豪同士の対戦が始まった、、、などと読むと感慨深い。(それも今年は見ることが出来ないが)

ナイターの膝の通勤鞄かな

これは明らかにプロ野球、しかも作者の通勤経路に球場があり、チームの親会社の関係者でもある。単に切符を手に入れて観戦しているのか、あるいは接待か。いずれにせよ、バックネット裏の余程いい席で見ている景が見える。

クリック又クリック涼し本漁る

新刊書ではなく古書であろう。俳句関係の資料か。一冊づつ状態も値も違う古書をネット通販で買うのは意外と難しい(当たり外れが大きい)。それでも冷房の効いた部屋で「漁る」のは楽しいものである。

種馬は仔馬を知らず春の川

北海道の日高地方、新冠川や静内川の両岸には競走馬の生産牧場や種馬場が点在し、春になれば毎日種付けが行われる。サラブレッドは他の家畜と違い人工授精は認められておらず、必ず「行為」があるわけだが、他の家畜同様、父がその子を認識することはない。笑えない話で、人気の落ちた種馬が、そうとは知らず、娘の「当て馬」を務めることもあるとか。

水に生まれ水に生みける蜻蛉かな

「天穹」の祖師・松野自得の「風吹けば風から生れ赤とんぼ」と対をなすかの一句。現実的という意味では揚句が正解であるが、「風の中」「水際」どちらも蜻蛉の姿としては正しい。

太陽の見えぬ夕映街寒し

ビル街の夕映を詠んだ句は多いが、高層ビル群をそうとは書かずに読ませており、「寒し」との取り合わせも実感がある。

メリケン粉溶いて通天閣に雪

メリケン粉溶いて? はて? と思わせておいて、「通天閣」でお好み焼きとわかる。雪がよく見える小さな庶民的な店であろう。

丸めたる銀紙軽き花見かな

個人的にこういった句は好きである。また、自分でも作れそう、、、とは言い過ぎと思うが、こういった「小さな発見」を見逃さずに句にしていきたいと思っている。

汐干狩馬穴が汐に浮きはじむ

潮が満ちて来ればそろそろ終わりの時間。「馬穴」は子供用の小さなプラの馬穴を想像する。

サイダーや有給休暇もう夕日

「サイダー」が効いている! この作者が用もなく有給休暇など取るはずもなく、俳句の仕事、執筆か選句か、あるいは両方か、夢中になって集中して、ふと気づけば夕日。気の抜け切らないうちに飲みきれたと思いたい。

冷奴庶民感情すぐ妬む

「妬む側」でもなく「妬まれる側」でもなく、第三者としての立場であろうことが、私には「冷奴」から読み取れた気がした。

めらめらと氷にそそぐ梅酒かな

氷に注がなくとも「めらめら」している梅酒、オンザロックにする時はなおさら。マドラーを使う様子まで見えて来そうだ。

薔薇

アメリカの暴動に対する言動にしてもそうだが、WHOに対する方策などもトランプ大統領のやり方は目に余る。

かつて日本の某政治家の言った「この程度の国民にはこの程度の政治家」という言葉を思い出した。

しかしこれはトランプが民主的な選挙で選ばれた大統領だからこそ言えること。

習近平や金正恩の場合は、また別だろう。


薔薇の香も消毒液に消されをり

六月

今日から六月。通勤電車は、今までいなかった学生服姿も含めて明らかに増えていた。
車通勤の方も、先週までとは明らかに道路は混んでいたと。
私の住む地域では感染者は増えてないが、第二波が来ないことを祈るのみである。


六月に入り明らかに人増えむ

走り梅雨

ずっと教わっていたお茶の先生が、GW中に亡くなられた。あと2日で満百歳となられるところだった。
緊急事態宣言中であったため、近親者のみで葬儀は済まされたとのことで、多くの弟子たちは、本日弔問にお邪魔した。

お茶では、お茶会でも、お稽古でも、先生も弟子も一緒に、平等に準備や後片付けを行う(高齢などで体が動かない場合などは別である)。お点前も大切だが、そのようなことも修業であり、「一生勉強」なのだと教えていただいた。

師も初心者も同じ土俵で評価し合う句会にも通じるところがある。

そういえば、今年3月締切だった、結社賞である「天穹賞」にも、茶の湯のそんな一面を詠んだ句を入れて応募した。
「天穹賞」は本来であれば、先週末に開催される予定であった夏の大会で結果が発表されるはずであったが、大会はコロナの影響で中止となった。

全国の俳句結社の活動状況は今どうなっているのだろうか? 「天穹」は幸か不幸か都心部(渋谷区)に本部(発行所)があるため、活動がままならない。考えてみれば「都会派の結社」ということでは指折りかもしれない。


師の教へ口から口へ走り梅雨

コロナ十句

3月2日の学校休業要請から始まったコロナ対策。首都圏の新規感染者もかなり減り、大きな犠牲を払いながら日本ではようやく終焉を迎えようとしてる。(第二波は気をつけないといけないが)
子どもたちの学校も3ヶ月ぶりの再開が決まり、とても楽しみにしている。

コロナの句もいくつも作ったが、発表する機会もあまりない(句会にコロナの句ばかりではちょっと・・・)ので、10句載せてみます。

ぶんぶんとコロナ禍に蜂飛びまはる
中止延期中止に泪菜種梅雨
マスク縫ふミシンや長き春休み
出不精にちやうどよき日日遠蛙
バス停のお喋りもまた春マスク
雁瘡癒え終日家にゐて仕事
風光る聖火通りし筈の道
ステイホーム大長編の春の夢
ゴールデンウィークの天気気にならぬ
夏料理ウーバーイーツとやらで来む

ブックカバーチャレンジ DAY7


谷川流 『涼宮ハルヒの憂鬱』

アニメ化されて、「京都アニメーション」が一般的に(オタク以外にも)認知されるようになった作品。
シリーズ化されており未完だが、9巻以降の執筆ペースが大幅に落ちている。
ジャンルはSF。

ブックカバーチャレンジ、本日で終了。
全般的に見て、映画やアニメ化されたベタな有名作が並んでしまった。
「涼宮」以外は、映像化より先に読んでいる。「涼宮」はアニメが話題となって存在を知ったが、当時DVDがずっと貸出中でなかなか借りられなかったので原作を先に読めた。

また、DAY5以外は主人公が10~20代の若者向けの作品となった。

ブックカバーチャレンジ DAY6


米澤穂信 『氷菓』

現在、最も好きな作家である米澤穂信のデビュー作。シリーズ化されている。(未完)

ジャンルはこれまでの5冊は恋愛小説だったが、本作はミステリー。

山崎賢人と広瀬アリスで実写映画化もされたが、TVアニメ版は京都アニメーションで制作されたが、監督の武本康弘は放火事件によって47歳の若さで他界した。
プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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