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天穹賞

「天穹」7月号にて、結社賞である「天穹賞」の発表があった。

応募作品集を読んで、私が一~三席に選んだ作品のうち、二席に選んだ作品が「天穹賞」を受賞した。
一席、三席に選んだ作品は選外。私も選外。

選外の応募作も、うち一句のみ誌上で発表(掲載)される。

私の応募作品20句のうち、掲載されたのは次の句


箱入りの水積み上ぐる震災忌


「花篝賞」(同人未満が応募条件の、結社の新人賞に相当する)時代から同じシステム(花篝賞は15句だが)であるが、今回もそうだが、いつも作品中の自信句が選ばれて掲載されている。
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鈴木真砂女記念館

2206真砂女
暑い中、少し足を伸ばして鴨川グランドホテル内の「俳人鈴木真砂女記念館」に行ってきた。

真砂女が東京に出てくる前に女将をやっていた「吉田屋」が現在の「鴨川グランドホテル」であるが、かの「鴨川シーワールド」の隣、海に面した好立地にそれはある。
私は泊まりも日帰り入浴もしていないが(土産物は買った)、案内を乞うと地下の「真砂女記念館」まで連れて行って下さった。一階から地下まで階段がかなり長いので、辿り着かずに「諦めてしまう」訪問者もおられるらしい。

真砂女の色紙や短冊、硯箱などがわかりやすい説明とともに展示されていたが、一番気になったのは「蛇笏賞」の賞品の金時計。

また、このホテルは皇室御用達のようで、隣接して昭和天皇ご夫妻や上皇后ご家族滞在時の写真なども掲示されていた。


サーファーら遠慮しがちに浜の隅


もちろん、鴨川くんだりまで行って真砂女記念館だけ見てきたわけではなく、最初は勝浦の朝市に寄って、それからつげ義春の漫画の舞台の「聖地巡礼」をしてきた。

『ねじ式』の舞台、太海漁港に立ち寄り、その後『沼』『赤い花』『西部田村事件』『初茸狩り』などの舞台、また作品に着想を与えた大多喜に行った。

2206西部田
写真は『西部田村事件』舞台の一つ、大國主神社である。「西部田」は実在の地名で、大多喜の市街地から夷隅川を渡って隣の集落になる。そして川を渡る橋の手前に「事件」の発端となった病院(精神病院)が作品の書かれた昭和40年代よりずっと立派になって今でもあった。
また、つげ義春が白土三平と共に滞在した旅館「寿恵比楼」の建物は数年前に取り壊されたとのことだが、跡地の場所はわかった。

2206大多喜
市街には「本多忠勝・忠朝を大河ドラマに」の幟が立っていた。『大河への道』のようなことはどこでもやっているのだな。本多忠勝は出身地は三河だったか、出身地とも連携して運動をしているのだろうか?

映画2本

ネタバレなし
私の世代(50代)にはいずれも懐かしい、2作品の劇場版リメイクを続けて観て来た。

ククルスドアンの島 シンウルトラマン

『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』
いわゆる「ファーストガンダム」の第15話(全42話中)で、連続したストーリーの中で挿話的に語られる1話。私はかなり(最終回の次くらいに)好きなエピソードである。
専門家(?)に言わせると「作画崩壊」している回とのことだが、当時小学生だった筆者は気にならなかった。
場所や設定(日本近海だったのが大西洋になっていたり、リュウ・ホセイではなくスレッガーが出ていたり)が若干異なるが、基本的なストーリーはTV版と同じ。ただ、ククルス・ドアンが密かにジオン軍の密命を帯びているなど、エンディングに向けての設定が若干異なる。
また、ウクライナ侵攻のニュース等で度々出てくるオデッサ(最近はウクライナ語読みでオデーサと呼んでいるが)はガンダムファンにとっては「オデッサ作戦」を否が応でも思い出させるが、オデッサ作戦での重要なモチーフがこの挿話に上手く取り込められていた。

★★☆☆☆
せっかく割引のある日に映画館に行ったのに、各種割引が全く効かない「特別料金1,900円」も取られた。通常料金なら星3つだったのに!
作画監督が安彦良和であり、人物もメカも「ファーストガンダム」そのままだったことは高評価したい。


『シン・ウルトラマン』
『シン・ゴジラ』に続き、庵野秀明と樋口真嗣が組んだ趣味的な作品。『シン・ゴジラ』よりは「エヴァ色」は薄くなっている。
TV版では曖昧というか、恐らく考えていなかった国内情勢・国際情勢を上手く取り込んでストーリーに反映させている。また、怪獣やウルトラマンが地球にやって来た「理由」についても、まずまず納得できる説明がされている。「スペシウム光線」や飛ぶことの科学的根拠についても。

「ゴジラ」「ウルトラマン」に続いて「仮面ライダー」も、『シン・仮面ライダー』として映画化される。
ちゃんと、『シン・ゴジラ』『シン・ウルトラマン』は東宝、『シン・仮面ライダー』は東映で配給と、オリジナルを踏襲している。流石は庵野・樋口コンビである。(と思ったら、『シン・仮面ライダー』のスタッフロールに樋口の名前はなかった。庵野単独?の作品のようだ)

★★★☆☆
東宝の期待作だからといって、何でもかんでも長澤まさみを出せばいいというものではないだろう。いや、長澤まさみの演技・役柄は悪くなかったが、あの「巨大化」は何だ?

テーマ : 映画
ジャンル : 映画

紫陽花

ちょうど梅雨時でもあり、紫陽花が見頃。

佐倉市の川村記念美術館に行ってきた。

美術館は6月一杯まで事前予約制とのことだが、庭園は無料開放してくれている。

2206川村1
紫陽花の株数はそれほどでもないが、木陰に可憐な姿を覗かせてくれていた。

この庭園は山百合、蓮も見事だが、まだ咲いていなかった。7月にまた来よう。

驚いたのは白鳥がいたこと。
2206川村2
園内で飼われているそうである。


人の間に檜のかをり額の花

落語会

地元の日本文化体験スポット(コロナ前は外国人が多く来ていた)である、「房総のむら」での落語会、ご多分に漏れず2年ほど休止していたが、久方ぶりの復活、であった。

演者は今回も売れっ子の柳家三三師匠。

2206房総座1 2206房総座3

45分×2席。
1席目は長いマクラ&小話と『皿屋敷』。
2席目は『猫の皿』と『うなぎや』。

今日は小学生と思われる子どもの客が多く、「さてどんなネタを披露してくれるのかな? 廓噺を演るわけにはいかないぞ」と期待していたら、いくつかの昔話をアレンジした小話(最初は『桃太郎』を演るのかと思った)と、「えほん寄席」に収録されている小品を三席。
参りました!

2206房総座2

終演後の抽選会で三三師匠の手ぬぐいが当たった。


江戸風情の小屋に噺家走り梅雨

大河への道

ネタバレなし
大河への道

千葉県民の郷土の偉人・伊能忠敬を大河ドラマにしようという香取市の運動を、立川志の輔師匠が新作落語にしたものを、中井貴一が企画・主演した作品。

劇中に現代パートと江戸時代パートがあり、主要キャストが一人二役をやるというのでタイムスリップでもするのかと思ったが、そんな荒唐無稽な話ではなく、リアリティのある話だった。
落語でいう「サゲ」にあたる部分はなかなか面白いが、原作の落語と同じか否かは未見なので不明(YouTubeでも見つからない)。

現代パートで中井貴一が市役所職員なのは、現在60歳(撮影時59歳)なのでセーフだが、江戸時代パートの将軍役が草刈正雄(撮影時68歳)というのは年を取りすぎてないか? 劇中の文政4年(1821年)に徳川将軍が誰で何歳だったか調べてみると、11代家斉で48歳だから、将軍としては高齢の方だろう。それよりも中井貴一が演じていた高橋景保は当時かなり若く36歳。とはいえ、江戸時代と現代の年齢感覚を考えると、それほど違和感は無いのかも。

劇中で、地元では「ただたか」ではなく親しみを込めて「ちゅうけいさん」と呼ぶ、というシーンがあったが、確かに私の親の年代くらいの人は「ちゅうけいさん」と呼ぶことがある。

★★★☆☆(気楽に楽しめる秀作)


鑑賞後、舞台となった香取市に行ってみた。

2205さらしん
店は違うが、劇中で出てきた鴨南せいろ。

2205伊能記念館
伊能忠敬記念館。

2205小野川
小野川の街並。

2205忠敬像
佐原駅前の伊能忠敬像。

千草句会

少し体力も戻ってきたので、久しぶりに吟行会に挑戦してみた。吟行地は成田山・成田山公園。

2205若楓
新緑の眩しい若楓。

2205大塔
大塔。

2205滝
滝。

2205成毛屋
昼食は、小泉成田市長の生家でもある「成毛屋」で、

2205鰻
名物の、蒲焼と白焼の両方が載った「あいのせ鰻重」をいただきました。
白焼はわさび醤油が付いてきたが、味がいいのでほとんどそのまま食べた。
「参道価格」で\3,500と少々お高め。


蒲焼と白焼迷ふ鰻かな


「吟行→句会」と一日がかりはそれなりに疲れた。
来月は久しぶりに「天穹」本部主催の吟行会があるが、都内開催でもあるし、体調次第かな?

銀漢亭(クラウドファウンディング)

閉店して2年、銀座「卯波」と共にすでに伝説となった感のある、神保町「銀漢亭」。

堀切克洋氏の俳句ポータルサイト「セクト・ポクリット」に連載されていた「神保町に銀漢亭があったころ」が、書籍化のためのクラウドファウンディングを実施しているとのこと。

連載第15回に登場する、店の常連(!)屋内修一「天穹」主宰に何度か連れて行っていただいて、オーナーの伊藤伊那男氏のほか、有名俳人や他誌の主宰などと貴重な交流を持つことが出来た。

私も後年、「銀漢亭? 行ったよ。誰と誰に会った」などと言える資格はあると思う(笑)ので、本になって残るのは楽しみだし、相当な話題になるのではないか?(企画出版としてもペイしそうな気はするが)

早速、一口乗せていただき、このブログでも紹介させていただく。(→こちらへどうぞ)

賛同者には「天穹」のお仲間もチラホラと。

なお、締切は伊那男氏の誕生日、7月7日とのことである。

赤坂句会・三社祭

今日は赤坂句会だった。

2205赤坂2 2205赤坂1 

鶏肉のトマト煮などと、鯛飯、浅蜊汁。

2205赤坂3

箸置きは「蚕豆」。

バイデン大統領が来日するため、赤坂近辺は警察官がわんさか。ニューオータニにでも泊まるのかと思ったが、後でニュースで知ったが、横田基地からヘリで飛んできた米国公使公邸が近かったらしい。(宿泊は画面で見る限り帝国っぽかった)


終了後、三年ぶりの開催となった三社祭でも見ようかと浅草に寄り道した。
思った以上の人出で、仲見世付近を一周りしてみたが、神輿の影も形も見えないまま、這々の体で退散した。

2205三社祭

写真は地下鉄の駅に飾られていた神輿(のレプリカ?)。


三社祭映えの店頭人数多

五月狂言

「五月狂言」という季語はない。

相撲と歌舞伎の対比を、季語の「あり」「なし」で考えると、

一月 初場所(あり) 初春狂言(あり)
三月 春場所(あり) 三月狂言(あり)
五月 夏場所(あり) 五月狂言(なし)

であり、歌舞伎の「夏芝居」は晩夏の、怪談物などの演目をやる時期まで季語にはなっていない。(相撲の次は九月の「秋場所」)

コロナ以降、はじめて歌舞伎に行った。

五月の歌舞伎座なので「團菊祭」。(團十郎一座+菊五郎一座)
2205團菊祭1 2205團菊祭2
いつもは三階席か幕見だが、奮発して二等席(\12,000)を取った。

今は公演は三部制になっていて、座席も三人以上並ばないように空席を設けている。客数を減らして回転を高める作戦か?
その分、中身は濃く、私が見た「第二部」は海老蔵の『暫』と、菊五郎・菊之助の『土蜘』。
『暫』は左團次・又五郎、『土蜘』も又五郎・時蔵と出てくるオールスターキャスト。
菊五郎御大は孫の丑之助と一緒に登場し、親子三代共演もあるという大サービスである。

『土蜘』の碓井貞光役がとても下手だった。誰かと思えば市川男寅。お祖父さん(左團次)に怒られているんじゃないか?


客席の間合もそれと夏らしく
プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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