専門俳人を目指しています。俳句評論執筆のための文章修練、及び俳句実作。厳しい批評をお待ちしております。

# 二十四節気俳句生活

# 日本の医療くらべてみたら10勝5敗3分けで世界一



日本人に根強い「医療不信」に対するエクスキューズとして書かれた本書。
先ず冒頭、癌の手術後の5年生存率の国別比較により、日本がかなりの分野で世界一であることが示される。

そしてその後、18の角度から日本の医療について、世界、ここでは他の医療先進国、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツ・スウェーデンの5ヶ国との比較がなされている。
単に医療技術や保険制度に限らず、薬や介護についても比較されている。

日本と比較されることの多いアメリカの医療は、国民皆保険制度がなく「金持ち優先」となっていることはよく知られているが、最先端医療の研究が進んでいる理由はそのことだけではなく、無料であるが自己責任で安全性の確立していない治療法の治験を受けられることも理由の一つであるということ、またイギリスなど個人負担のない医療制度の国は、薬局と看護師に相談してからでないと医師による診断が受けられないなど決して医療が身近とは言えないことなどが、著者の豊富な経験に基づいて語られている。

結局のところ日本の医療制度は、中程度の負担で準高度医療の受けられる制度であり、誰でもある程度の高度医療の受けられる「世界でもっと公平な」国であると結論づけられている。

また、それは日本の医師の高負担により支えられていること、高齢化と医療費増大など問題点についても触れられている。

ご興味がありましたら是非お読み下さい。オススメです。

★★★★★
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# ルポ 塾歴社会


サブタイトルに「日本のエリート教育を牛耳る「鉄緑会」と「サピックス」の正体」とある。

中学受験、特に最難関校の合格者の半数以上が出身のサピックス、そして首都圏・関西圏のいくつかの最難関校に入った生徒の多くが鉄緑会に入り、東大や難関医学部を目指すという。
両者の特徴は、それぞれ膨大な量の宿題が出されることのようだ。
受験に特化した大量の問題を解くことが、合格に繋がるメソッドになっているという。
しかし、本書を読む限り、宿題をこなせず潰れてしまう子供がいる一方、難なくこなすタイプは難関校に上位で合格するのだという。
評判が評判を呼んで、この二つの塾にそれぞれの年代の学力トップ層が入塾することこそが、両塾が合格数トップを維持できる秘訣、裏を返せば「優秀な生徒を集めること」が最も重要であるように読み取れた。

いずれにせよ、自分とは(我が子も含めて)縁遠い世界を垣間見られたことはよかった。

縁遠いといえば、サピックスの母体ともいえるTAPで学生時代アルバイトをしたことがある。
講師などできる学力はなく、テストの監督や丸つけを担当していた。
今思えば、確証はないが、先ごろ投資家との結婚を発表した菊川怜がいたような・・・。

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# 暗黒女子

ネタバレなし

今週末、映画が公開される『ひるね姫

はもともと見に行くつもりなので、原作を読むのは後でいいかと思っているが、
4月1日公開の『暗黒女子

はこの原作が面白かったら見に行こうかと思い、読んでみた。

この映画、突然出家するとかで芸能界引退した
simizu.jpg
清水富美加の主演作なのである。
このお嬢さん、これから公開されるなんと3本もの未公開映画に主演または準主演で出演しており、これはそのうちの1本。
別に不祥事を起こしたわけではないので、いずれも予定通り公開されるとのこと。
私が興味をそそられているのはこの『暗黒女子』だけだが。

映画はまた少し演出が違うと思うが、この原作小説は登場人物による「自作の小説の朗読」の形をとっている。
そして、その小説の中で学園一の美少女の死の謎について語られるのである。

設定はとても興味を惹かれたが、ミステリ小説としては、「並」といったところだろうか。
しかし欠点は特になく、映像化にとても向いた作品と思われます。

地元の成田では公開されませんが、近くの佐倉の映画館でやることもあり、見に行くとします。

★★★☆☆(もちろん原作小説の評価)
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# 学費か学資か

このブログでは、見た映画はほとんど批評を書いているが、書評はあまり書いて来なかった。書かなかった理由は特にないが、最近更新頻度が落ちていることもあり、このブログの読者の方に楽しんで読んでもらえるような書評が書けそうな時には書いてみよう。
と、自分でハードルを上げたところで、この本は大好きなシリーズの完結編なので、興味を持っていただけるかわからないが書かせていただく。

『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てしない舞台~』
ややネタバレあり


テレビドラマ化もされた人気シリーズの完結編。鎌倉を舞台に古書の知識が豊富な若い女性の古書店主が本にまつわる謎解きをしていく。
シリーズを通して彼女の家族に関する謎と、彼女を慕う主人公との恋模様も完結に向かっていく。

6年前の第1作から半年~1年のペースで刊行されていたが、今回は2年以上間隔が開いた。当然、前作の内容はかなり忘れているので、本来は読み直してから読むべきであろうが、とにかく早く読みたかったので「これまでのストーリーに触れた部分は熟読しながら思い出す」方式で読み進めた。
発行元も焦っていたのか、明らかな校正漏れが2箇所あった。

今回の謎は、シェイクスピアの没後7年で刊行された戯曲集、『ファースト・フィリオ』に関する謎解きがメインとなっている。

本題に関する割と大きな設定で、ヒロインの妹の進学の費用が問題となる場面があった。

本作では「学費」という言葉が使われていたが、学ぶための「費用」だろうか?
「学資」という言葉もあるが、「資産」になるのではないか?
企業会計においては、貸借対照表に出てくる「資産」と、損益計算書の「費用」は全く違う存在である。(自慢にもならないが私は簿記2級である)
大学全入時代といわれて久しいが、今は難易度の低い大学を出たくらいでは、我々以上の世代が想像する「大卒」の仕事はやらせてもらえない。高卒か資格取得のための専門学校を出て働いても待遇面ではあまり差はないという。
言い方は悪いかもしれないが、こういった場合はまさに「学費」、費用である。
差別するつもりはさらさらないが、難関大学に入って、それなりの職に就くか、難関資格を取得するなら「学資」、つまり資産となる。

貸与型奨学金による若者の「プチ貧困」が社会問題となりつつある今、上記のようなことを考えた。


★★★★★(星5つ)
理想的な完結編。主人公を変えた番外編も今後執筆するようなので楽しみだ。制作が発表された実写とアニメの映画も。

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鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年、俳句結社「天穹」入会。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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