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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実

三島由紀夫VS

コロナ禍で映画館なんて行っている場合ではないとも思うのだが、これだけはどうして見たくて行ってきた。
しかも、『炎神戦隊ゴーオンジャー』を見に行って息子が初めてインフルエンザに罹ったゲンの悪い(?)、少し遠い映画館である。(上映館では一番近かった)

「50年目の真実」と副題にあるが、この討論会が行われたのは1968年なので、52年前。三島が自決して50年ということなのだろうと思う。

映画全般として最も印象的だったのは三島の圧倒的なカッコよさ。あの時代のヒーローである筈の東大全共闘の幹部たちが霞んで見えた。
学生たちの問い掛けに真摯に、ときにユーモアを交えながら答える三島に対し、芥正彦という学生が茶々を入れて議論の妨げをして来るが、結局のところ、噛み合わない部分は噛み合わぬまま、お互いにリスペクトした形で万雷の拍手を受けて討論会は終了する。

52年前の映像の所々で現在の映像が流れされるが、当時の全共闘のメンバーも、三島の側近であった「楯の会」のメンバー達も、今となっては見分けのつかない市井に溶け込んでいる好々爺になっていたが、件の芥正彦(寺山修司と親しかったアングラ演劇人らしい)だけはいい年をして相変わらず訳の分からないことを言っていた。

★★★★☆

当事者たちがまだ現役とも言えるこの時期に、「三島由紀夫」という人物の総括と再評価(ずっと評価され続けているが、評価し直すという意味で)のためにこの作品を作り、世に問うたことには大きな意義がある。
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屍人荘の殺人

ネタバレなし
屍人荘の殺人

原作のファンであり、映画化を待ち望んでいた作品。

ヒロイン役の浜辺美波は当たり役だった『君の膵臓をたべたい』以来、役に恵まれていなかったので、この作品の美人探偵役である剣崎比留子の役に期待していた。

大筋では原作に忠実であったが、ラストのトリックだけ改変してあり、原作のファンも楽しめたところはよかった。

肝心の浜辺美波の演技は、コメディタッチにしているところが成功とは言えず、台詞回しも何か妙な感じだった。
残念ながら「キミスイ」以来の当たり役とはならなかった。
ビジュアル的にはイメージ通りだっただけに惜しい。

神木隆之介は相変わらず上手いが、さすがに大学1年生役は年齢的に苦しい。

★★★☆☆

↑映画評

↓原作評


★★★★☆



舞台となる建物の見取り図入りの本格ミステリ、「クローズドサークル」モノではあるが、「吹雪の山荘」や「嵐の孤島」ではなく、かなり斬新な設定となっている。
そして美少女探偵が鮮やかに事件を解決するが、「クローズドサークル」となった謎は解明されずに次作に持ち越し、というシリーズ化を意識した構成ともなっている。

第2作

今村昌弘 『魔眼の匣の殺人』

こちらは「人為的なクローズドサークル」となるお話。
比留子と葉村譲のコンピが良い味を出している。これも映像化出来そうだが、「屍人荘」ほどの映像のインパクトはないから、どうか。

「大きな謎」は更に謎が謎を呼んでいる。次回作が待たれる。

★★★☆☆

イエスタデイ

ネタバレなし
イエスタデイ

12秒間の世界同時停電中に事故に遭ったジャックが目を覚ますと、周囲の人々は「ビートルズ」を知らなかった・・・。

とてもいい企画である。このイントロダクションだけでこの作品の成功は保証された。
問題は中盤からラストまでどう料理するか、色々なやり方が考えられただろうが、特別問題はない。

全編を通して感心したのは、ビートルズの曲が話の展開に合わせて、「まるでそのために作られたように」歌われること。
エド・シーランが本人役で出演していて、主人公がツアーの前座として参加し、その中である「賭け」をするシーンなど、本当に上手く作られている。

★★★★★
文句なく星5つ。今年、というよりここ数年で1番かも。

イギリス映画でよくある、「素朴なイギリス人と俗物のアメリカ人」のパターンも踏襲されていると思ったら、似たテイストの『フォー・ウェディング』『ノッティングヒルの恋人』と同じ脚本家だった。

作中、「ある重要人物」役の役者が随分似ていると思ったが、ロバート・カーライル(『トレインスポッティング』のベグビー)だったようだ。ということは特殊メイクか。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

直木賞&本屋大賞ダブル受賞作の映画化。
「映像化は不可能といわれた」との惹句があるが、私は原作を読んだときから映像化向きと思っていた
ピアノシーン(一部オーケストラ)さえ上手く撮れれば問題はない。ただ、それが難しいのであろうが。
しかし、映画化するにはストーリーの大幅な短縮が必要であり、連続ドラマだと音楽シーンに金が掛かり過ぎる。(『のだめカンタービレ』ではそれに成功してたが。)

今回は映画化への挑戦であり、ストーリーはかなり端折られていた。
でも、人間関係を上手く整理して、コンテスタントの4人の関係性だけで乗り切った。脚本、演出は成功だと思う。
問題はキャスティング。斉藤由貴の下手な英語が気になって仕方がなかった。
マサル役と塵役は完璧。
映画版の主役である松岡茉優の英伝亜夜はちょっと、、、と思ったが、ラストに近づくにつれてだんだん良くなってきた。

全般的に私は満足だったが、原作未読だとわかりにくい部分があったり、原作ファンには納得できない向きもおられたのではないだろうか。

★★★★☆
連ドラの方が良かったのかも。

原作は「浜松国際ピアノコンクール」をモデルにしているが、この作品のロケ地は浜松ばかりでもなかったようだ。特にコンクールの会場は埼玉や栃木だったとのこと。それは別にどうでもいいが。

天気の子

ネタバレなし
天気の子

初日レイトショーを、数日前から予約して見に行った。
新海誠監督の前作『君の名は。』も初日レイトショーで見て、ほぼ満席だったので予約したのだが客の入りは4割ほどと、やや肩透かしを食らった。同じシネコンだが、今回は一番大きな劇場だったせいとも思うが。

先週末公開の『トイ・ストーリー4』が大ヒットしているようではあるが、流石に観客動員数初登場1位は堅いとは思う。興行収入は『君の名は。』の250億円には遠く及ばないだろうが、それでも100億円くらいは行くのではないか。
制作費は『君の名は。』よりかなりかかっていると思うが、本作は企業タイアップが多いこともあるし、大幅な黒字になることは間違いないだろう。

この監督は、長い話を作るのが不得手のようで、『君の名は。』の複雑なストーリーは奇跡的で、本作もシンプルなストーリーの割に上映時間は長く、やや冗長な印象を持った。

ヒロインの造形は良かった。新海作品は主人公たちと親との関係が希薄であるのが特徴的だが、本作もそれに従っている。また、巷の論評で村上春樹の影響が指摘されてるが、私はそうとは思わなかったが、本作の家出と魚のモチーフは『海辺のカフカ』か。
京都アニメーションの悲惨な火災がニュースとなっているが、ヒロインの弟役の造形は京アニの『聲の形』の影響を感じた。

「天気」がテーマであることからも、雨の描写には力を入れているのがわかるが、『言の葉の庭』のリメイクのような印象を持った。
『秒速5センチメートル』がファンタジー作品『ほしのこえ』のリアルリメイクだとすれば、本作はリアル作品『言の葉の庭』のファンタジーリメイクと言ったところか。
『君の名は。』『天気の子』とファンタジー作品が続いたので、そろそろリアルの作品も見てみたい。次作は『君の名は。』のリアルリメイクか?

天気といえば、今年の長梅雨が作品とシンクロしているのも本作にとっては幸運と言えるかも知れない。

新海作品にしては珍しく暴力描写やアクションシーンが多かったが、これは成功とも失敗ともいえない。

『君の名は。』の主人公二人、神木隆之介と上白石萌音も端役で出演しており、神木はすぐにわかったが上白石はわかりにくかった。(多分あれだと思うが)

★★★☆☆
次回作に期待。『言の葉の庭』を見ていなければ新鮮かも。
プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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