専門俳人を目指しています。俳句評論執筆のための文章修練、及び俳句実作。厳しい批評をお待ちしております。

# 二十四節気俳句生活

# 初心者向け俳句実践講座⑳

初心者向け俳句実践講座(ステップ20 長く続けること)

「専門俳人を目指す」などとこのブログで表明しているが、私自身、才能があるかどうかわからない。
10年くらいやってみないとわからないのではないかと思っている。(現在句歴3年)

10年やって、才能があると思えば本当に専門俳人を目指し、ただの「定年退職記念の句集」ではなく、俳人として評価されるべき句集の出版を目指す。

才能がなかったとしても、その時は俳句を始めた当初の目的の通り「ボケ防止」「健康で長生き」のために俳句を続けるつもりである。
その際に気をつけたいと今から思っていることがある。
それは「達成欲求」のためなら良いが「承認欲求」のために俳句を利用しないこと。
つまり、「表現力を磨くため」「四季や自然を身近に感じて生活に潤いを持たせるため」に俳句を作るのであって、句会で高得点を取ったり新聞・雑誌に掲載されるために俳句を作ることはしないこと。
句会で無声だったり、結社誌の掲載順が後から始めた人に抜かれたりすることにより、承認欲求が満たされないことで意欲が失われてはもったいない。


湘子の『20週俳句入門』には、

「一年め、三年め、五年めというのが一つの節目で、ここで、
・作句にいっそう欲の出る人。
・作句に見切りをつける人。
とに分かれることが多いのだそうだ。」

とあり、三年目はなんとかクリアできそうな私は、次は五年が関門。また同書には、

「五年を経過すると、よほどのことがないかぎり『作句をやめる』人はいなくなるようだ」

とも書かれている。五年目以降に本当にそんな心境になるかはわからないが、まだ句歴五年以下の方がこのブログを読まれていたら、そういうことのようですよ!
スポンサーサイト

テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

# 初心者向け俳句実践講座⑲

初心者向け俳句実践講座 (ステップ19 袋回し)

このブログ、高性能で、ここに飛んできた未知の方がどんな検索ワードで飛んでこられたかわかるようになっている。多いのは、何度もお名前を出している「天穹」主宰『佐々木建成』のお名前などだが、中には『袋回し やり方』で検索されて来られた方もおられる。
そういえば書いていなかったなと、「袋回し」のやり方を書いてみます。

「袋回し」は要するに「席題」を参加者が一つづつ出し合って、同時進行で作句していくものである。
瞬発力を鍛えられる「席題」を短い時間に複数こなすことで作句能力の鍛錬になるが、単純に楽しみのためにやることもある。(私は作句鍛錬を目的にしてしかやったことはない)

例えば吟行地へ行くまでの電車の中などで、簡単にやる方法もあるようだが、とりあえず通常の句会のように机と椅子がある前提で書いてみます。「袋回し」というくらいなので元は袋を使ったのかもしれないが、現代では封筒を使う。

(1)参加者の人数分の封筒を用意して、その中にそれぞれ人数分の短冊を入れる。

(2)封筒を配り、参加者各自が席題を決めて封筒に書く。この時の席題に何かテーマを決めることもある。もちろん季語であってもなくてもいい。細かいことだが、この時の題を鉛筆書きしておけば封筒は再利用できる。

(3)まず自分で決めた席題で一句作り、短冊に書いて入れて隣に回す。それを一周するまで繰り返す。

(4)一周して自分が出した席題の書かれた封筒が戻ってきたら、ここからは通常の句会と同じ。封筒の中の短冊を清記用紙に清記して、選句した後、隣に回す。簡単にやる方法では、清記しないで封筒に短冊を入れたまま選句する方法もあるが、よく見知ったメンバーの場合は筆跡で誰の句かわかってしまう。

(5)披講。選句用紙を使ってもいいが、ここはノートなどに書き留めての各自披講の方が簡単か。指導者がいる場合は、当然講評をいただく。

# 初心者向け俳句実践講座⑱

初心者向け俳句実践講座 (ステップ18 自選について)

中級者以上でも難しいと言われるのが「自選」である。初心者では尚更のこと。私も一向にわからない。

句会などに出す句を選ぶ時、落とそうか迷って最後に入れた句が高得点で、自信作がさっぱりだったりすることは誰でも経験があるだろう。
結社によっては「無監査同人」などということもあるのだろうか、「天穹」でのそれは「風尚」欄以上である。投句すべてが掲載される。
ここまで行くのは並大抵のことではないだろうが、私がやっていることは、例えば「4句出し」の句会だったら前もってその倍、8句程度作って数日寝かす。そして、「句会でこの8句が出てきたとして、自分で4句選ぶとしたら」と見直して選句する。
効果があるかは定かではないが、やらないよりはいいだろう。

数日ではなく、もっと寝かせる方法もあるようだ。鷹羽狩行氏は1年寝かすそうである(「俳句」6月号64ページ)。つまり、1年前の「当季」の句を自選して発表するわけだ。これは自分もやってみようと思っている。多作は継続して、まずは半分くらいは「来年用」に取っておく。これを数年続けて、徐々に「旧作」の割合を増やして行くのである。無論、「兼題」が出る句会は別である。たまたまその兼題の句を作っていれば助かるが。

# 初心者向け俳句実践講座⑰

初心者向け俳句実践講座 (ステップ17 リフレイン、句跨がり、字余り・字足らず)

西国の畦曼珠沙華曼珠沙華  森 澄雄
木の葉ふりやまずいそぐないそぐなよ  加藤楸邨


リフレインは初心者でも比較的使いやすい。ビギナーズラックで良い句ができることも、稀にある。

気をつけるべきは「句跨がり」と「字余り・字足らず」である。

揚句は両者とも句跨がりだが、前者が七五五の比較的定型に近い形なのに対して、後者は十七音に収まってはいるが、八四五と破調に近い。(破調と自由律は別物だが、また別の機会に)

あめんぼと雨とあめんぼと雨と  藤田湘子

この句は五七四か? 句切れがどこかもわかりにくいが十六音の字足らず。

初心者のリフレインは良いが、やるなら句跨がりになるとしても、澄雄句程度に収めるべきであろう。

リフレインに限らず、作った句が「句跨がり」になってしまうことは初心者でも多いと思う。
「句跨がり」は七五調のリズムが崩れなければあまり問題になることはない。

「字余り」「字足らず」はどうか。

よく言われることは、「字余りは上五」で。
上五字余りは、例を挙げたらキリがない。芭蕉、子規の辞世も六七五である。

中七の字余りは初心者は厳禁、とまでは言わないが最も慎むべきである。

蝉時雨子は担送車に追ひつけず  石橋秀野

追い付けない切羽詰まった様子が中八で上手く機能しているこの句以外、成功例はあまり思いつかない。(金子兜太などを除く)

下五の字余りはメッセージ性が強くなる気がする。
時計屋の時計春の夜どれがほんと  久保田万太郎
短夜や乳ぜり泣く児を須可捨焉乎(すてつちまをか)  竹下しづの女
みちのくの今年の桜すべて供花  高野ムツオ


「字足らず」も本来避けるべきだが、例えば季語の「日永し」などは「日・永し」と五音のリズムで読めるものは問題とはならない。


結論。
リフレインに挑戦するのは可。
リフレインに限らず、句跨がりはなるべく七五調を崩さないように。
字余りは上五はOK。中七・下五の字余り、字足らずは初心者はなるべく避ける。



テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

# 初心者向け俳句実践講座⑯

初心者向け俳句実践講座 (ステップ16 擬人化、比喩、オノマトペ)

俳句以外の韻文(詩、短歌など)では比較的多く使われる「擬人化」「比喩」「オノマトペ(擬音語、擬態語)」、俳句でももちろん使われるが初心者には若干ハードルが高いと言われている。
特に擬人化はあまりオススメされない。
比喩、オノマトペはありふれたものでなければいいのだが、オノマトペの方がオリジナリティを出すのは難しいように思う。


代表句を見てみましょう。

擬人化(動物)
冬蜂の死にどころなく歩きけり  村上鬼城

擬人化(無生物)
窓あけば家よろこびぬ秋の雲  小澤 實

前者は、動物の擬人化は安易にやってしまいがちですが、「死にどころなく」と突き放して俳句らしくしています。
後者は「家」を擬人化するという意外性を狙っています。


比喩(直喩)
除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり  森 澄雄

比喩(暗喩)
摩天楼より新緑がパセリほど  鷹羽狩行

俳句では「ごとし」「やうな」などを使った直喩が圧倒的に多く使われます。
いずれにせよ、先人が使ったことがない新しさが求められます。

直喩の名人は松本たかしでしょうか。
玉の如き小春日和を授かりし  松本たかし
水仙や古鏡の如く花をかゝぐ
我庭の良夜の薄湧く如し



オノマトペ(擬音語)
鳥わたるこきこきこきと罐切れば  秋元不死男

オノマトペ(擬態語)
ひらひらと月光降りぬ貝割菜  川端茅舎

オノマトペもまた、「意外性」が句の価値を高めます。
前者は鳥の渡る姿を缶を切る「こきこきこき」というリズムと共に見事に描き出しています。
後者は光を「ひらひら」としているところが秀逸です。

オノマトペの名人は何といっても秋元不死男。
へろへろとワンタンすするクリスマス  秋元不死男
ライターの火のポポポポと滝涸るる


なかなか凄い句だと思いますが、句会でこの手のを出しても点は入りにくいので慎重に。

結論。
比喩は誰も使ったことのないような組み合わせなら吉。
オノマトペも同様だが比喩より難しい。
擬人化は「チャレンジする価値はある」程度の認識で。

テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

# プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年、俳句結社「天穹」入会。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

# ブログランキング

ブログランキングに参加しています。 クリックで応援して下さい!

# 最新記事

# カレンダー

06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

# メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

# 初心者向け基本書籍

# 検索フォーム

# ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

# QRコード

QR