専門俳人を目指しています。俳句評論執筆のための文章修練、及び俳句実作。厳しい批評をお待ちしております。

# 二十四節気俳句生活

# 「俳句界」3月号



「文學の森賞」「山本健吉評論賞」の発表。後者は受賞作品の全文が掲載されている。句を対象とした賞はいくら下手でも応募できるが、評論賞はそうもいかない。今はまだとても無理だが、将来は評論賞にも応募できるくらい、体系的に俳句を学んでいくことにも挑戦してみようか。

特集は「日本俳都めぐり」。伊賀、松山、小倉はわかるが八戸もそうとは知らなかった。人口24万人の八戸に全国規模の結社が3つ(「薫風」「青嶺」「たかんな」)もあるとは素晴らしい!


また「北斗賞受賞作家競詠」として、受賞者の新作が掲載されている。

帰宅して気楽な咳をしたりけり  西村麒麟(第7回)

職場などで咳き込んでいると下手に心配されたりしてこちらも気を使う。風邪など不調のときはいろいろな意味でも自宅が一番である。

手袋を取らねば出来ぬことばかり  抜井諒一(第6回)

そろそろ解放されそうですが、寒い時期は通勤電車を待つ時間が本当に困ります。読書もスマホゲームも出来ない!

大学の森に聖夜の来たりけり  涼野海音(第4回)

ミッション系の大学ではミサが行われたりする。同じ若者でも街中で浮かれている連中とは一線を画します。

花散るや弓をかつぎて紺袴  堀本裕樹(第2回)

弓道部があるのは歴史のある学校を思わせます。高台にある校門まで道の両側の古木から大量の落花・・・。
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# 学費か学資か

このブログでは、見た映画はほとんど批評を書いているが、書評はあまり書いて来なかった。書かなかった理由は特にないが、最近更新頻度が落ちていることもあり、このブログの読者の方に楽しんで読んでもらえるような書評が書けそうな時には書いてみよう。
と、自分でハードルを上げたところで、この本は大好きなシリーズの完結編なので、興味を持っていただけるかわからないが書かせていただく。

『ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てしない舞台~』
ややネタバレあり


テレビドラマ化もされた人気シリーズの完結編。鎌倉を舞台に古書の知識が豊富な若い女性の古書店主が本にまつわる謎解きをしていく。
シリーズを通して彼女の家族に関する謎と、彼女を慕う主人公との恋模様も完結に向かっていく。

6年前の第1作から半年~1年のペースで刊行されていたが、今回は2年以上間隔が開いた。当然、前作の内容はかなり忘れているので、本来は読み直してから読むべきであろうが、とにかく早く読みたかったので「これまでのストーリーに触れた部分は熟読しながら思い出す」方式で読み進めた。
発行元も焦っていたのか、明らかな校正漏れが2箇所あった。

今回の謎は、シェイクスピアの没後7年で刊行された戯曲集、『ファースト・フィリオ』に関する謎解きがメインとなっている。

本題に関する割と大きな設定で、ヒロインの妹の進学の費用が問題となる場面があった。

本作では「学費」という言葉が使われていたが、学ぶための「費用」だろうか?
「学資」という言葉もあるが、「資産」になるのではないか?
企業会計においては、貸借対照表に出てくる「資産」と、損益計算書の「費用」は全く違う存在である。(自慢にもならないが私は簿記2級である)
大学全入時代といわれて久しいが、今は難易度の低い大学を出たくらいでは、我々以上の世代が想像する「大卒」の仕事はやらせてもらえない。高卒か資格取得のための専門学校を出て働いても待遇面ではあまり差はないという。
言い方は悪いかもしれないが、こういった場合はまさに「学費」、費用である。
差別するつもりはさらさらないが、難関大学に入って、それなりの職に就くか、難関資格を取得するなら「学資」、つまり資産となる。

貸与型奨学金による若者の「プチ貧困」が社会問題となりつつある今、上記のようなことを考えた。


★★★★★(星5つ)
理想的な完結編。主人公を変えた番外編も今後執筆するようなので楽しみだ。制作が発表された実写とアニメの映画も。

テーマ:書評 - ジャンル:小説・文学

# 「俳句」3月号

「俳句」3月号が届いた。

なんとも鮮やかな表紙である。
レイアウトを変えたのかとも思って2月号と見比べてみたが、色づかいのみ変えたようである。
「俳壇」誌の表紙が目を惹くものに変わったので対抗したのかもしれない。




今月号の注目は「星野立子賞」「角川全国俳句大賞」などの発表があったこと。

「星野立子賞」は新人賞に応募していて、連絡がないので受賞していないことはわかっていたが、今日「俳句」誌と同日に届いた。
DSC_0700.jpg
昨年までは、「俳句」誌で発表される数日前に届いていたのだが。もしかしたら私のようにブログに載せる不届き者がいるせいかも知れない。

それぞれ受賞作は後ほどじっくり読ませていただく。


平成俳壇」は岩岡中正先生の佳作に選んでいただけた。

枯るるとは眠ることなり大銀杏

近所の、かつて名馬を輩出した牧場が大銀杏一本を残して公園になっている景を詠いました。


また、いつも句会を共にしている方のとても楽しい一句。

泌尿器科に局部模型や冬麗  田中国太郎

景を思い浮かべて思わず笑ってしまいました。嶋田麻紀先生選の佳作です。

この方、先日の句会ではこんな句を出されていました。

渋谷春店の外までチョコレート  国太郎

こちらも新鮮です。

# 天空会例会

昨日の成田空港は大変な強風でダイヤが大幅に乱れほぼ徹夜。今日は朝の業務連絡が終わった後に早帰りさせてもらった。

奇しくも天空会の例会。普段は午後半休を取って、12時のチャイムが鳴ったら食事も採らずに電車に飛び乗るのだが、今日は時間に余裕があったのでゆっくり昼飯を食べようと、赤坂の「まめ多」に行った。(写真はうっかり撮り忘れた)

句会の点盛りはまずまず、主宰の並選もいただいたが、終了後の宴席で「(アイデアは良いが)しっかりした句の形にならずに出して来ている句がある。読んだ人が解るように推敲することが必要である」旨ご指導戴いた。確かに、多作多捨も必要であろうが、句会に出す句まで雑に作っていいという訳ではない。今回は特にそんな句が多かったように思う。深く反省、である。

前から少し考えていたのだが、「多捨」といっても過去三年余りに作った駄句の山はワードのファイルに残ってはいる。時間のあるときに「ダイヤの原石?」を掘り起こして推敲してみようかとも思う。結果的に、先達の言う通り過去の句はさっさと捨てて新しく作るほうが効率的なのかもしれないが、とりあえずやってみよう。

# 文藝春秋 3月号



「文藝春秋」は毎年、3月号と9月号だけを買っている。もちろん、芥川賞の受賞作を読むためである。

昔は、受賞作品の他、選評と受賞者インタビューしか読まず、他の記事が面白いとは思わなかったが、ここ数年、年を食って「文藝春秋」の想定読者層に入ってきたせいか、芥川賞関連の記事以外もどれを読んでも面白く読めるようになってきた。

芥川賞は前回の『コンビニ人間』が十年に一度くらいの「大当たり」だったので、そうそう当たりは続かないだろうと、あまり期待しないで読んだが、果して、やはり受賞作としては「並」。

モチーフとなった「富良野塾」については設立者である倉本聰が書いた『谷は眠っていた』

で、初期の塾生たちの過酷な生活を知っていたので、主人公が二期生である本作品もリアリティを持って読むことが出来たが、高樹のぶ子氏の選評に「モデルとなった塾や脚本家の先行イメージを外すと、青春小説としては物足りないし薄味」とあり、確かに富良野塾のことは知らなくても、倉本聰の代表作『北の国から』くらいは見ていないとイメージが湧きにくいかもしれない。

# 雨水

今日は「雨水」。

ブログのタイトルにもしている通り、二十四節気はそれぞれ記事を書いてきたが、それも一年で一周したことになる。

さて、一年といえば去年の今頃からマイナス金利政策が始まった。
俳句一筋で経済なんて興味ない(「天穹」は金融機関出身の方が多いので怒られそうだ)のだが、住宅ローンの残債が相当残っており、しかも全額変動金利で借りているため、金利動向にだけは敏感になっている。

マイナス金利政策で、暫くは一安心、と思ったのも束の間、予想外の大統領選挙の後、なぜか景気が良くなり、米国では金利は上昇傾向とのこと。

どのタイミングで変動から固定金利に借り換えるか、難しいところである。

今借りている金融機関は、変動から固定への変更を相談したら思い切りイヤな顔をされたので、別の金融機関に乗り換えることも検討する。当然、給与振込やら各種引き落としなども変更することになるが、それらをチラつかせれば快く固定にさせてくれるかな?

読み返す金消契約書や雨水

# 「俳壇」3月号



ここ最近の、「俳壇」誌の読み物のページの読み応えは目を見張るばかりである。
特集記事も、「春の俳句合わせ」として二人の俳人がそれぞれ五つの兼題で競い合うなど意欲的である。

今号の巻頭エッセイは横澤放川氏。当然、「萬緑」の終刊について書かれているが、「『萬緑』は、その名を称える限り、草田男の主宰誌以外のなにものでもない」とのことであり、今後は放川氏が代表(主宰、ではない)を務められる「森の座」に引き継がれるとのことである。

# 「天穹」2月号鑑賞(5)

サンライズ出雲健在神の旅  牛島 清

寝台列車がどんどん消えていく中、サンライズ出雲は瀬戸とともに健在。「神の旅」は上手い取り合わせです。

冬はじめダークスーツに赤きタイ  利光克孝

冬とともにやってきたトランプ旋風。赤いネクタイがとても印象的でした。

弟の世話やく姉も七五三  伊勢雅子

二歳差、四歳差など、七五三を同時にやるきょうだいは多いですが、やはり上が女の子の方が下の面倒を見てくれるものです。いつものようにハレの日も。

朝寒し外腰掛の煙草盆  曽我晶子

今日が今月分の投句〆切の「天空会」例会のお題で「外」の一字詠み込みが出ておりまして、作っておいた句が「あたたけし外腰掛の煙草盆」。
作者とは同じ先生から茶の湯を習っており、句材となった「外腰掛」も同じ場所かも知れません。それなりの自信作だっただけに先を越されて残念!

古希なれど未だ嫁なり冬薔薇  白木伸子

最近のお年寄り、特に女性は本当に長生きの人が増えました。古希で「嫁」の立場ももちろん珍しくなく、冬薔薇は「お嫁さん」が庭に持ち込んで何十年、のものかと思われます。

奥飛騨にステーキ膳の掘炬燵  武 雅江

いいですねぇ。雪深い安房峠を越えて(関東側から行くなら)平湯あたりの温泉宿の掘炬燵に飛騨牛ステーキ。朴葉味噌にも合います。


(「花篝」欄より)


# 「天穹」2月号鑑賞(4)

プロ棋士は人間代表龍の玉  篠崎豊美

チェス、囲碁、将棋とここ数年でAI(人工知能)が大きく進化し、いずれも人間はかなり分が悪くなってしまいました。そのうち人間は全く勝てなくなる日が来ると思われますが、今はまだ、「龍の玉」のごと選ばれしプロ棋士には頑張ってもらいたいものです。

雨粒の頬打つ硬さ冬隣  津村マサエ

冬が近づき雨粒が冷たくなったことを「硬さ」で表している。「頬」だからこそ敏感に感じることが出来るのでしょう。

松茸の王様然と「初入荷」  牧野 勤

昔から高かったですが、最近更に値が上がった気がする国産松茸。箱に入って並べられている姿はまさに「王様」です。

空白に確かな記憶日記果つ  鴨川瑞音

日記を読み返すと、空白の多い短い日でも、様々のことを思い出したりすることもあります。束の間の過去への小旅行。人間の記憶の不思議です。


(「風霜」欄より)

# 「天穹」2月号鑑賞(3)

棚奥に使はぬ花瓶十二月  阿部栄子

年末の大掃除かもしれません。棚奥に花瓶を見つけ、一年間、それぞれの花の季節使われなった花瓶を思う。「十二月」が効いています。

神の留守嘘が真になる選挙  武山良三

まさかと思う選挙結果。事実は小説より奇なり。まさに「神の留守」の出来事と思えました。

捨て下手は捨て下手なりに冬用意  片山美智子

年季の入った服や寝具でしょうか。ものを大切にするのは尊いこと。とはいえ、古い電化製品だけは火災などの事故にご注意を。

群がりを嫌ふものゐて曼珠沙華  尾中 恵

群生している曼珠沙華、確かにぽつりと一輪だけ群れから離れて咲いているものもあります。なるほど、人と同じで群れを嫌うのも個性。


(「風韻」欄より)

# プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年、俳句結社「天穹」入会。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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