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御奉射

千葉県北部の旧村には、正月に御奉射(オピシャまたはオビシャ)と呼ばれる神事がある。
(広辞苑には「御歩射(オビシャ)」として掲載されている。)

本来は字の通り弓矢を使っていたのかも知れないが、現在残っている形は様々であり、単なる新年会に成り果てている地区や、なぜか獅子舞を舞う地区があったりする。
私の生まれた地区は印旛沼流域ではオーソドックスな、生きた鮒を用いる方式であり、割と古い形が残っていると言われている。
また、「男オピシャ」「女オピシャ」と行事が別れており、古式に則る神事は「男オピシャ」であり、「女オピシャ」はそれこそ新年会のようなものである。
そして、約百戸ある家が順繰りで宿主となるのだが、今年、我が家はその「百年に一度」の宿主になったのである。(順番は家の並び順を元にやや複雑に決まっている)

宿主となると、自宅に神様(御神体の御社)を迎えて一年間安置することとなる。そのお送り渡しの儀式が神社で執り行われた。

オピシャ
写真は蓬莱山と、その後ろに控える御神体。
蓬莱山(盆)は歳時記に書かれているものと違い、盆の上に大根を切って載せて松竹梅を飾り、米一升で山を作り、鶴亀を飾る。

宮司さんの祝詞奏上の後、参加者(氏子総代、区の役員、送り・迎えの当家と両隣など)が「蓬莱山参り」と称してお捻り(なぜか玉串ではない)を奉納し、お酒を回し飲む儀式、背合わせの生き鮒を送り・迎えの両家が箸で返して固めの盃。その後簡単な直会があって、更には三峰講の抽籤の後お開きとなり、新しい宿主(私)は家まで無言で御神体を抱いて帰る。(数年前に新調したが、かつてはもっと大きく、背負って帰ってきたそうである)

お酒はそれなりに出るが、終始厳粛な雰囲気の神事であり、身の引き締まる思いである。


燗酒を古式に廻す御奉射かな
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鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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