専門俳人を目指しています。俳句評論執筆のための文章修練、及び俳句実作。厳しい批評をお待ちしております。

# 二十四節気俳句生活

# 万城目学 「とっぴんぱらりの風太郎」(上)(下)



この作者の作品はどれも好きだが、この初めての時代小説もなかなかイケる。
というより現代を舞台とした作品より面白い。万城目学の現時点での最高傑作ではないだろうか。

伊賀の忍者が主人公。
筒井家が改易となり、藤堂高虎が城主としてやってきて、軽く扱われるようになった忍者たち。主人公は風太郎だが、同年代の若い忍者たちの群像劇としても物語は進んで行く。
舞台は伊賀から早々に京に移り、そして大坂。史実に忠実(?)に、慶長18~20年頃を舞台に、大阪夏の陣までが描かれる。
歴史に残らない忍者や市井の人々は、本当にいてもおかしくないように描かれるし、伝説の果心居士なども登場し、万城目学らしいファンタジーにも彩られる。
アクションシーンはなぜか、「ハリー・ポッター」シリーズを思い出してしまった。
御土居など、京の町の描写も史実に基づいている。

挿絵もいい。
読んではいなかったが、連載していたのを覚えていた。誌名は忘れていたが週刊文春だったようだ。

★★★★☆
大傑作だが、ラストはあれでよかったのか?
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鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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