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フィル・ナイト 「シュードッグ」


ナイキ創業者、フィル・ナイトの自伝。

私はナイキは履かない。昔はよく履いていたが、ここ数年、スポーツシューズはアシックスと決めている。耐久性が全く違うのだ。
ナイキの靴は、本書にも書かれているエア・シリーズも含めて、1~2年でソールが剥がれたり、エアの空気が抜けたりする。アシックスは丈夫である。10年くらいは平気だ。スポーツシューズは10年も履けるように設計されていないのかも知れないが、アシックスはそれを可能としている。

本書はそのアシックスがオニツカ、ナイキがブルーリボンという会社名だった頃から始まる。
フィル・ナイトはオレゴン大学の陸上中長距離の選手であり、スタンフォードでMBAを修め、後にプライス・ウォーターハウスで会計士になるという、本来であればビジネス・エリートにもなれる経歴の持ち主であるが、一つのアイデアを持っていた。
日本のカメラメーカーがドイツ、ライカの牙城を崩そうとしていた1960年代、アディダス、プーマが世界を席巻していたスポーツシューズの世界でも同じことを起こせる可能性がある、つまり、日本のオニツカが市場のドイツ勢を駆逐する可能性があると踏んだのである。
会計士の仕事をしながらオニツカの米国での販売代理店として会社を育て、事業を拡大したところで、当のオニツカから乗っ取りを企てられる。
そこで彼は自社ブランド「ナイキ」を立ち上げて、世界的な、いや世界一のスポーツシューズブランドを目指そうとする、創業の1962年から株式公開の1980年までが描かれている。

創業者が会計士であり、財務に明るいからかギリギリのキャッシュフローで経営し、事業は拡大に継ぐ拡大路線を取ることから、時に経営危機に陥ったり、またオニツカに裏切られた後、助けたのが同じ日本企業の日商岩井であることもあり、日本への「愛」をところどころ披瀝したりしながら、物語はスリリングに進んでいく。

最後に、現代の彼と彼を取りまく人々の状況を描くとともに、「やり残したこと」として本書を書く決意をするところで物語は終る。

これは映画化されるのではないか。

★★★★☆
読みやすく、最後まで飽きずに読める、ベストセラーになったことも納得の一冊である。
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プロフィール

鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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