専門俳人を目指しています。俳句評論執筆のための文章修練、及び俳句実作。厳しい批評をお待ちしております。

# 二十四節気俳句生活

# 俳句 4月号


平成俳壇」への掲載はなし。最近不調(?)である。


武蔵野へつづくわが庭下萌ゆる  深見けん二
後手に庭に出てをり蝶の昼


「俳句」誌は巻頭50句から読むようにしているが、ここに掲載されるような方がどんな発想で作句するのか、作句の情景を想像しながら読むようにしている。
揚句の一句目は「わが庭」と「下萌」といういつも見ている情景に「武蔵野」を加えて景を大きくしている。
二句目は「後手に」の措辞で「蝶の昼」に実感を持たせている。
作れそうでなかなか作れない句である。


雪吊りの松よ過ぎゆくものばかり  鍵和田釉子(「ゆう」の字は正しく出ない)
紅梅の二輪に涙もろきかな

揚句の二句ともに心情を季題に託しているが、毎年変わらぬ「雪吊りの松」、おめでたい印象の「紅梅」と、それぞれの対比において効果を出している。


避寒地に舞ひ降りすぐに啄める  中原道夫
逞しく子は飢ゑ冬の土埃
食ふ為に切断の足冷えも来ぬ


中原道夫氏は例によって旧字体を使用されているが、このブログの環境では残念ながら出ない。
インドでの旅行詠。日本と気候が全く違う場所であるが、上手く季語を入れている。
一句目は日本でいう夏鳥を「避寒」の季語に乗せている。このような使い方はなかなか出来ないのではないか。
二句目「冬の土埃」もうまい表現だと思う。日本ではお目にかかれない。
三句目、物乞いになるしか道のない子供のために親が敢えて不具者にするとかと聞く。未だにこんな事があるとは、日本の貧困問題とは次元が違う。


搾乳の湯気もうもうと梅咲けり  中村和弘
深海魚すぐに崩れて春深し


いずれも季語が動くようで動かない。
搾乳の湯気は早春の早朝を思わせるし、深海魚の漁期は、例えば駿河湾では春の終わりとともに終わる。


立春の鴉三ッ足ならねども  行方克巳
平城山を焼いて阿修羅の眼をしたる


一句目、はて何のことかと思う。八咫烏は熊野大社の神の使い。数句後に二句目が出てきて、作者が奈良~熊野あたりを立春付近に旅行したことが見えてくる。若草山の山焼きは1月末、阿修羅像は無論興福寺のもの。すこし外した読みぶりに旅行詠の楽しさが伝わってくる。
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鈴木霞童

Author:鈴木霞童
平成25年「天穹」入会。30年同人。
定年後に専門俳人になることを目指して修行中。

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